コツコツFIRE日記

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投資初心者が EBITDA を調べてみた

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はじめに

日興フロッギーで 株式会社SHIFT の決算の記事を読んでいたところ、M&A戦略の意思決定基準の話で、こんな記述がありました。

購入価格が割安(企業の利益水準を示す指標であるEBITDA5倍~8倍程度を目安) 引用元: https://froggy.smbcnikko.co.jp/39861/

この EBITDA はなんだろうと疑問に思ったので、調べてみました。

EBITDA の前に EBIT を知ろう

EBITDA を理解しやすくするためにまず、EBIT について触れます。

EBIT(イービット)とは、Earning Before Interest and Taxes の略です。直訳すると「利息と税引き前の収益」です。

税引き前の当期純利益に支払った分の利息を加算することで求めることができます。(逆に利息を受け取った場合は、減算します。)


EBIT = 税引き前当期純利益 + 支払利息 (- 受取利息) (※)

※ EBIT の計算方式は複数パターン存在するそうです。

EBITの算出に使用される利益には、営業利益のほか、経常利益や税引前当期純利益から算出する方法など、数パターン存在します https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/e/E0021.html#:~:text=EBIT%E3%81%A8%E3%81%AFEarnings%20Before,%E8%A6%8B%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82



なぜ EBIT が必要なのでしょうか?

それは事業活動による収益を正確に知るためです。

例えばベンチャー企業は創業間もないため、資金がなく、借入金が多くなる傾向になります。借入金が多い = 支払利息が多いので、収益に占める支払利息が多いです。

この場合、利息計算後の収益はそのベンチャー企業の本来の事業活動収益と大きく乖離します。

従って、上記のケースでは、EBIT は、その会社の事業活動による収益を知る上で非常に重要な指標となります。

EBITDA とは

EBITDA(イービットディーエ―) は、Earning Before Interest Taxes Depreciation and Amortization の略です。直訳すると「減価償却と償却および、利息、税引き前の収益」です。

お気づきかと思いますが、EBIT に Depreciation と Amortization が付いた形となります。

■ Depreciation と Amortization

Depreciation は「(有形資産の)減価償却」  
Amortization は「(無形資産の)償却」という意味です。



つまり、EBITDA とは、税引前当期純利益に支払利息、減価償却費、償却費を加算した合計となります。


EBITDA = 税引き前当期純利益 + 減価償却費 + 償却費 + 支払利息 (- 受取利息)


ではなぜ EBITDA は必要なのでしょうか?

例えば、EBITDA は、グローバル企業の収益を比較する際に効力を発揮します。

というのもグローバルな視点で企業を分析するとき、国によって金利水準、税率、減価償却方法が異なるため、これらを差し引いた後の当期純利益では正確に比較することができません。

従って、これらを差し引かない EBITDA を比較指標とすることで、より正確にグローバル企業の比較が可能となります。

冒頭の記事を振り返ってみる

これを踏まえて、最初の日興フロッギ―の記事に戻ります。

SHIFT はその企業の EBITDA の 5倍~8倍の範囲で M&A できるのであれば、割安と判断するよという意味でした。

EBITDA を指標にしているのは、グローバルに企業を M&A しているからといったところでしょうか。

さいごに

企業が M&A の指標にするほど大切な EBITDA 、自分も企業分析の際に参考にしてみたいです。

参考